
熱海市行財政審議会の第2回会議が2月23日、市役所であり、斉藤栄市長の施政方針演説をめぐって「行財政審議会の答申を受けた形にして、熱海フォームを辞める理由にしようとしているのではないか」の意見が飛び出すなど、冒頭から紛糾した。
同審議会は、平成29年(2017年)度から20年間にわたる公共施設等総合管理計画を策定するにあたり、市が取り組むべき行財政改革の方針や今後の公共施設の在り方等について協議し、市長に答申する目的で設けられ、2月14日に委員13人が委嘱された。その最初の本会議を待たず、市長が21日の市議会2月定例会で、旧熱海岡本ホテル跡地に市民ホールや図書館などの複合施設を整備する「熱海フォーラム整備事業」について、着工を2020年東京オリンピック・パラリンピック終了以降に延期する考えを表明し、「認定こども園の開設、学校施設の修繕、南熱海支所・消防署南熱海出張所などの消防・防災の拠点施設の整備等を優先的に取り組むため」と説明したのが原因。
委員からは「優先順位があるから、熱海フォームを辞めるということだが、はじめから市長はこれを言うために、この行財政審議会を設けたのではないか」「(熱海フォーラムを)辞める裏付けになる理由を行財政審議会に求めて、答申を受けた形にして、だからこうなんだよ、と言おうとしているのかなというのを感じる」「私たちは白紙で臨んでいるのに、冒頭からこうやって色を付けられて意見を求められるのはいかがなものか。そのことについてまず、確認したい」などの意見があった。
市当局は「市長の施政方針演説と審議会とは一切関係ない」とした上で「ただ、市長が仮称・熱海フォーラムについて延期という考えに至った背景には、熱海市公共施設等総合管理計画案を練るなかで我々事務方と市長が意見交換し、市長が優先すべきは教育、市民生活の施設の問題と判断。それをまず解決するには、熱海フォーム延期もやむなし、とした経緯がある。この答申をもって、理由付けにすることはない。市長として行財政審議会を待たずにフォーラム延期を判断したのであって、答申でこの方針が変わることもない」と答弁した。
また、会議では公共施設の延べ床面積を20年間で40%削減に設定する案や公共施設の維持管理コストダウン案についても意見が交わされた。次回は3月16日に開かれる。
(熱海ネット新聞)
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