熱海芸妓が1年の修練の成果を披露する「熱海をどり」が4月28日、熱海芸妓見番歌舞練場で始まった。京都の「都をどり」、東京の「東をどり」と並ぶ日本の花柳界最大の興行。第一部(午前)、第二部(午後)ともに定数一杯の250人が訪れ、立方25名、地方8名によるあでやかな花柳界の舞台を楽しんだ。29日も開催する。
節目の今年は創作囃子(はやし)「神寿之段(かんじゅのだん)」、常磐津「釣女(つりおんな)」、端唄・俗曲「三重襲(みえがさね)百花繚乱(りょうらん)」で構成。
記念演目の「三重襲百花繚乱」は、熱海芸妓の日本舞踊の師匠で、母子2代にわたって熱海の花柳界文化を支えてきた花柳あらたさんが、熱海をどり30周年を記念して創作。あたみ桜、熱海梅園の梅、熱海芸妓の「熱海の3名花」を季節の花で表現。第一景の「松」から始まり、季節ごとの「梅」「桜」「牡丹」「あだ花」「緋花」「おぼこ菊」と続き、出演者全員による第八景「百花繚乱」でフィナーレを迎えた。
芸妓衆を代表して西川千鶴子組合長(松千代さん)が「全国で花柳界が廃れていく中で熱海はまだこれだけのことができる。これもひとえに熱海市をはじめ、各団体、市民の皆様、そして熱海をどりをこよなく愛してくださるファンの皆様のご支援とご理解の賜物。これからも古きを大事にしながら次の時代への挑戦をして参りますので、この先も末永くよろしくお願い申し上げます」とお礼の言葉を述べ、全員で三本締めを響かせた。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
■熱海をどり 熱海芸妓見番の大改修(1990年)を記念してスタート。熱海芸妓衆が年に2日(4月28、29日)開催する熱海のGW看板イベント。入場料は一般席4千円、桟敷席1万5千円。
■主催 熱海芸妓置屋連合組合0557-81-3575
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