文化功労者に石井幹子氏、熱海サンビーチの砂浜を青い光でライトアップ

政府は10月29日、2019年度の文化功労者に映画の大林宣彦氏(81)、歌舞伎の坂東玉三郎氏(69)、照明デザイナーの石井幹子氏(81、いしい・もとこ)など21人を発表した。
石井氏は、照明で空間をデザインして環境を活性化させることを提唱し、東京タワーや姫路城、横浜ベイブリッジなどのライトアップを手がけた。
熱海市にも仕事場を構え、市のまちおこしシンポジウムにも参加したことから、サンビーチの砂浜ライトアップもプロデュース。日本で初めて砂浜を青い光で彩った。青色発光ダイオードで縁取られたムーンテラスは「恋人の聖地」として若者たちの人気デートスポットに定着した。
顕彰式は11月5日に東京都内のホテルで開かれる。
(熱海ネット新聞)

石井幹子さん(右)、湯川れい子さん(中)

【文化功労者】
 佐藤 忠男氏(さとう・ただお、本名飯利忠男=いいり・ただお)映画評論家。働きながら映画雑誌に批評を投稿し、アジアやアフリカ映画の日本紹介と日本映画の海外紹介に大きな役割を果たした。02年勲四等旭日章。新潟県出身。89歳。
 石井 幹子氏(いしい・もとこ)照明デザイナー。東京タワーのライトアップで注目され、光の色彩や強弱に繊細な変化を持たせて建築や景観の持ち味を引き出す手法で照明の世界を開拓した。00年紫綬褒章。東京都出身。81歳。
 猪木 武徳氏(いのき・たけのり)大阪大名誉教授。市場経済と民主制が致命的欠陥のない唯一の「ましな」制度であることを示すなど経済思想、労働経済学の研究分野で卓越した業績を残した。19年瑞宝中綬章。滋賀県出身。74歳。
 馬場 あき子氏(ばば・あきこ、本名岩田暁子=いわた・あきこ)歌人。戦後の青春歌集として広く読まれた「早笛」など優れた短歌を創作しつつ、和歌・短歌の継承と発展に尽くした。94年紫綬褒章。東京都出身。91歳。
 宇多 喜代子氏(うだ・きよこ)俳人。正岡子規の流れをくむ伝統的俳句を学ぶ一方、前衛俳句の刺激を受けて他の追随を許さない境地を獲得し、俳句の啓発にも力を注いだ。08年旭日小綬章。山口県出身。84歳。
 大林 宣彦氏(おおばやし・のぶひこ)映画監督。故郷を舞台にした「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」の尾道3部作など遊び心あふれる作品で日本映画に新局面をもたらし、地域における映画製作に道を開いた。09年旭日小綬章。広島県出身。81歳。
 金出 武雄氏(かなで・たけお)カーネギーメロン大ワイタカー記念全学教授。コンピューターによる顔認識技術を実用化レベルに押し上げ、自動運転の人工知能システムを構築するなど先駆的業績を挙げた。17年米電気電子学会創始者記念メダル。兵庫県出身。74歳。
 興膳 宏氏(こうぜん・ひろし)京都大名誉教授。読解もままならなかった唐代以前の中国古典文学理論書や空海編さんによる詩文創作理論書に訳注を施すなどし、顕著な功績を残した。13年日本学士院賞。福岡県出身。83歳。
 小林 芳規氏(こばやし・よしのり)広島大名誉教授。古文書研究分野で、とがった筆記具で紙にくぼみを付けて記された、見えない文字「角筆(かくひつ)」の文献を国内外で発見し、学術交流にも貢献した。00年勲三等旭日中綬章。広島県出身。90歳。
 近藤 孝男氏(こんどう・たかお)名古屋大名誉教授。謎だった生物の体内時計の機能をバクテリアで初めて観測し、「時を刻む」3種類のタンパク質を突き止めた。11年紫綬褒章。愛知県出身。71歳。
 笹川 陽平氏(ささかわ・ようへい)日本財団会長。各国政府にハンセン病の差別撤廃を働き掛けるなど行政の手の届かない社会貢献・文化振興事業に取り組んだ。19年旭日大綬章。東京都出身。80歳。
 佐々木 卓治氏(ささき・たくじ)東京農業大総合研究所参与。地球環境問題や食料人口問題を解決する上で必要とされたイネの全遺伝情報(ゲノム)解読を世界に先駆けて行った。10年日本農学賞。山口県出身。72歳。
 田渕 俊夫氏(たぶち・としお)日本画家。薬師寺や鶴岡八幡宮など寺院のふすま絵や壁画も手掛け、装飾性と精神性を兼ね備えた作品で確たる表現を築いた。17年恩賜賞・日本芸術院賞。東京都出身。78歳。
 宮城 能鳳氏(みやぎ・のうほう、本名徳村正吉=とくむら・まさきち)舞踊家。琉球王朝時代から受け継がれる歌舞劇「組踊(くみおどり)」を習得し、繊細さの中に強さを秘めた女形の芸風は高く評価され人間国宝にも認定。08年旭日小綬章。沖縄県出身。81歳。
 萩尾 望都氏(はぎお・もと)漫画家。「ポーの一族」「イグアナの娘」など奥深い人間描写のある作品によって、少女漫画を多彩で深みのある表現ジャンルに発展させた。12年紫綬褒章。福岡県出身。70歳。
 藤原 進一郎氏(ふじわら・しんいちろう)元日本障害者スポーツ協会理事。パラリンピックで監督や団長として選手団を率い、障害者スポーツの基礎をつくった。18年旭日小綬章。大阪府出身。87歳。
 宮本 茂氏(みやもと・しげる)任天堂代表取締役フェロー。「スーパーマリオブラザーズ」など家族全員が安心して楽しめる世界的ヒット作品を数多く手掛け、「現代のビデオゲームの父」と称される。11年芸術選奨文部科学大臣賞。京都府出身。66歳。
 坂東 玉三郎氏(ばんどう・たまさぶろう、本名守田伸一=もりた・しんいち)歌舞伎俳優。歌舞伎女形として人間国宝に認定され、中国・明代の「牡丹亭」をパリ公演するなど国内外で幅広い舞台活動を行う。14年紫綬褒章。東京都出身。69歳。
 柳沢 正史氏(やなぎさわ・まさし)筑波大国際統合睡眠医科学研究機構長・教授。血管収縮物質エンドセリンや睡眠を制御するオレキシンを発見するなど、肺高血圧症や不眠症の革新的治療薬開発に結び付けた。16年紫綬褒章。東京都出身。59歳。
 吉野 彰氏(よしの・あきら)旭化成名誉フェロー。スマートフォンや電気自動車などに欠かせない小型で高出力のリチウムイオン電池の基本構造を確立し、19年のノーベル化学賞に選ばれた。04年紫綬褒章。大阪府出身。71歳。
 渡辺 美佐氏(わたなべ・みさ)渡辺プロダクション名誉会長。亡き夫と共に、戦後の荒廃の中で心のよりどころとなる娯楽を届けようと尽力し、音楽ビジネスの振興や保護制度の充実に努めた。12年藍綬褒章。東京都出身。91歳。

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