気象庁は6月6日、東海、関東地方が梅雨入りしたと発表した。熱海市上宿町の古刹、浄土宗の誓欣院(せいごいん)」(長田明頼住職)では、シーズン中に七色に変わる珍しい品種のレインボーアジサイなど12種類のアジサイ約300株が見頃を迎えている。境内を散策すると、水色、白、青紫、ピンクと色とりどりの花が咲き誇っていた。
その一角で見つけたのが「てるてるぼうずじぞう(てるてる坊主地蔵尊)」。てるてる坊主はアジサイとともに梅雨の代名詞。気になって、同院の吉川宏司さんに話をうかがうと、日本最古のてるてる坊主地蔵尊の可能性が高いことが分かった。
■中山晋平が「てるてる坊主」を作曲した際に建立
江戸時代から全国的に人形のような「てるてる坊主」は珍しくないが、お寺の境内に「てるてる坊主地蔵」として設置されているのは稀有。同院の記録によれば、熱海にゆかりの深い作曲家・中山晋平さんが1921年(大正10年)に童謡「てるてる坊主」を作曲した際に、檀家で篤志家の永井家が建立し、同院が入魂。お堂は2002年(平成14年)に市内中央町のくまがや製菓の関係者が寄贈した。
■土曜日の日没から午後9時までライトアップ
満開のアジサイとてるてる坊主地蔵がともにみられるのはこの時期だけ。同院ではシーズン中、土曜日の日没から午後9時までライトアップする。昼のあじさいは、咲き誇り迫力ある花が魅力だが、夜は幻想的な雰囲気に包まれる。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
写真=6月6日撮影
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