
熱海市が梅の木を弱らせる「プラムポックスウィルス」(PPV)の感染予防に乗りだすことになった。13日の議院運営委員会で田中秀宝議員の「PPB感染の予防に予算を計上すべきだ」の要望に、先月、斉藤栄市長に代わって梅サミット会議(青梅市)に出席した田辺国治副市長が「葉を切る5月にチェックして感染を予防したい」と答えた。
このウィルスに感染すると、梅の葉に輪紋が生じ、感染の拡大を防ぐには、感染した木を伐採するしかない。
伊豆半島や静岡県ではこれまでのところ感染は発見されていないが、神奈川県など全国的に広がりを見せており、全国有数の梅の名所「青梅市うめの公園」(東京都青梅市)では、昨年6月の調査で39本の感染が判明。国が定めた感染拡大防止の方針に従い、今年の梅シーズン終了後に園内の1260本余りをすべて伐採する。
約40年前から続く青梅梅園の「梅まつり」には毎年10万人が訪れるが、伐採により、植物防疫法の規定で国が3年間、感染がないことを確認しなければ、新たな梅の木は植えられないことから、当面は見納めとなる。
熱海市も対岸の火事の出来事とは放置できず、感染予防に着手した。
(編集主幹・松本洋二)
◇梅サミット 梅の名所を持つ自治体が年1回集まり、梅を生かした観光文化の振興と梅関連産業の発展を図る。平成7年度の熱海市の開催が最初。熱海市、伊豆市(静岡)、小田原市、湯河原町(神奈川)、太宰府市(福岡)、みなべ町(和歌山)、知多市(愛知)、奈良市、水戸市、安中市(群馬)、越生町(埼玉)、青梅市の計12市町が加盟。
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