熱海温泉ホテル旅館協同組合(目黒俊男理事長)は、明治時代から大正、昭和初期に至る熱海温泉の歴史をまとめた冊子「大正浪漫と昭和初期の熱海温泉と丹那トンネルの話」を作成。熱海駅前にある熱海第一ビルの同組合で無料配布を始めた。
熱海温泉誌作成委員で同組合相談役の土屋基さん(68)が半年かけて執筆したもので「明治時代の熱海温泉」「大正時代の熱海温泉」編に続く、熱海近世史3部作の最終章。毎年1冊ずつ作成した。15日、土屋さんが市役所に三田光行教育長を訪ね、3部作を一括にまとめたものを15セット寄贈した。市は現在見直し作業を続けている市内中学の副読本「熱海」に引用したいとしている。
◆責任編集者・土屋基さんの話 江戸時代の熱海の湯宿は27戸の大湯の引湯権を持つ湯戸に限られた。大名たちは参勤交代で江戸屋敷にいる間、270回ほど訪れているが、これは熱海が天領だったため、幕府の許可がお下りやすかったやすかったからです。明治維新後は古い殻を打ち破った新勢力や政界・軍人・官界・資本家・文人墨客たちによって、最先端の文化的保養地として全国民の羨望の地となった。「金色夜叉」ではないがダイヤモンドの輝きを放った街だったと思う。
◆問い合わせ 熱海温泉ホテル旅館協同組合=0557・81・5141へ。
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