新婚夫婦を祝福、江戸時代から続く奇祭「水浴びせ式」/熱海・下多賀神社

熱海市下多賀の下多賀神社(雨宮盛克宮司、渡辺幹夫氏子総代長)で1月2日、市指定無形民俗文化財に指定される「水浴びせ式」があった。鹿島水浴びせ保存会(梅原勝会長)の会員と小刀を挿した地元の中学生男子(若衆)らが「水浴びせ唄」に合わせて「水浴びせ踊り」を演舞。水役が昨年結婚した花婿に早朝汲み置いた海水を笹で振りかけて、新婚夫婦の門出を祝った。12年前に“花婿”の祝福を受けた齊藤栄市長夫妻がお祝いに駆け付けた。
■文政9年(1826年)から続く伝統儀式
下多賀地区で伝承される儀式で、前年に結婚した若者が円満な家庭を築くように祈願する。文政9年(1826年)以来、190年以上続く伝統儀式という。
今年は市内下多賀の冨岡忠雄さんと由美さん、同じく梅原宏安さんと尋子さん、静岡県伊豆市の小松一行さんと明恵さんの3組が果報者となった。花婿はいずれも下多賀出身。毎年1月2日の新年祈願祭に続き行っている。
(熱海ネット新聞・松本洋二)

■下多賀神社水浴びせ式内    境内の中央に太鼓役1人、水役2人が座り、踊り手は今年ことし青年になった若衆(現在は中学生)約15人が、濃紺の着物、紺足袋に白緒の草履、角帯に小刀を佩(はお)き、唄上げの水浴びせ唄に合わせて太鼓を中心に円舞する。
踊りの途中で、前年結婚した男子が水役に進み、祝福の海水を束ねた熊笹でふりかけられ、新婚家庭の繁栄を祈念、祝福する。


花婿の冨岡忠雄さん


花婿の梅原宏安さん


花婿の小松一行さん


鹿島水浴びせ保存会






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