伊豆山土石流 遺族らが齋藤市長を告訴・告発、市長選を前に異例の事態

昨年7月3日の熱海市伊豆山で起きた大規模土石流を巡り、犠牲者遺族ら4人が8月16日、齋藤栄市長(59)への業務上過失致死容疑での告訴・告発状を熱海署に提出した。①崩落の起点となった土地で違法な盛り土造成が続き、10年以上前から危険性を認識していたのに適切な措置を取らなかった②被災当日も気象台と静岡県が土砂災害警戒情報を発表しているのに住民に盛り土の危険性を周知せず、下流の住民を避難させる業務上の注意義務(避難指示)を怠り、27人を死亡させたとしている。
告訴、提訴したのは土石流で死亡した小川徹さん(当時71)の弟で都内在住の小川泉さん(68)、自宅が全壊し、湯河原町で避難生活を送っている太田滋さん(66)と、別の遺族夫婦の計4人。、「事故の真相究明には「市長への徹底捜査が必要だ」と主張している。
熱海市長選(9月4日告示、11日投開票)を前に、盛り土造成を認めた行政のトップが住民から告訴・告発される異例の事態に発展した。
土石流の責任を巡っては、別の遺族5人が昨年11月、盛り土の現旧所有者を殺人罪で刑事告訴。また遺族、被害者計84人が現旧所有者に総額58億円の損害賠償を求める刑事・民事の訴訟を起こしている。熱海市と県に対しても来月、賠償を求めて提訴する方針を決めている。
(熱海ネット新聞)
■齋藤栄市長 内容については詳細が不明であり、現時点ではコメントできない。

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