熱海市が市制80周年に合わせ、約2600万円をかけて全面改修した市役所前「花ひろば」が6月22日完成し、リニューアルオープンした。あたみ桜に加えて梅(冬至梅と八重寒紅)とブーゲンビリアを植え込み、四季を通じて市を象徴する花木が楽しめるようになった。熱海花の会(大竹順子会長)がこの日植栽したポーチュラカ、コリウス、ブルーサルビア、ペンタス、ニチニチソウ、アンゲロニア、ベコニア・センパフローレンスの夏花1382株が彩りを添えている。
1991年に整備された市役所前「花ひろば」は年3回、季節の花々を植え替え、市民の目を楽しませてきた。加えて市は新たな観光資源にしようと日本花の会・花と緑の研究所の和田博幸さんに「花のまちづくりのショーケース」をコンセプトにデザインを依頼。「熱海御用邸跡公園」にバージョンアップした。
この場所は「熱海御殿」→「熱海御用邸・熱海離宮」→「熱海市役所」と続く由緒ある土地。今回の改修では、そのことを示す石碑を交差点近くから奥に移し、説明のプレートを設置。またあたみ桜の軒下にあり、目立たなかった名誉市民澤田政廣作の「木花咲くや姫(このはなさくやひめ)」の立像も見やすい場所に移した。
開放を前に齊藤栄市長は、和田さんや熱海花の会の会員に感謝の言葉を述べ、「熱海市役所の敷地が、今から約400前に徳川三代将軍・家光公がここに熱海御殿(湯殿)を造り、明治21年には大正天皇の御用邸となった。熱海が市になった80年前の昭和12年の翌年に初の市庁舎が建てられた。ここが大変由緒ある土地ということを市民ばかりでなく、観光客にも伝えたいと思い、整備した」と話した。
市制80周年を記念して発行した「熱海温泉誌」で熱海の歴史に興味を持った観光客も増えており、外せない観光スポットとして人気を呼ぶことが期待される。市の花のまちづくり推進がまた一段ギアを上げた。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
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