【編集室】「別荘コンシェルジュ」始動、入所2年目の池田佳世さん抜擢

自治体としては全国初となる熱海市の「別荘コンシェルジュ」が8月1日、始動した。初代コンシェルジュに抜擢されたのは市観光推進室の池田佳世さん(24)。市はこれまでの常識にとらわれず、市役所に入所して2年目の才女を投入した。池田さんは「熱海の出身なのである程度の知識はありましたが、東京や神奈川に住み、週末を熱海で過ごす別荘・リゾートマンション所有者の皆さんは資産家が多い。ニーズにこたえるには、これまでになかったハイクラスな情報も必要。情報戦略なしに熱海のブランドは上がらない」と自らを励まして研鑽を重ね、この日を迎えた。
約9400の戸建てやマンションの別荘所有者に対応
熱海市は国内で唯一、「別荘等所有税」(別荘税)を課税している。市内には約9400の戸建てやマンションの別荘があり、昨年の税額は年5億4416万円。市税総額の5・6%を占める。日本でナンバー1の温泉観光地づくりに取り組む齊藤栄市長は、今年度から専属の職員を1人配置し、“熱海都民”に「所有するマンションや別荘にこれまで以上に足を運んでもらい、熱海市の経済活性化につなげたい」と別荘コンシェルジュを設け、レジャー、買い物など様々な問い合わせにワンストップで応じる仕組みを作った。
これまでの問い合わせは、約40件。当面は電話とメールで別荘、マンション所有者の案内や相談に乗り、年内に「熱海に別荘を持って良かったと思っていただける、これまでとは違った高級感のある専用ホームページを立ち上げたい」と池田さん。「ADさん、いらっしゃい!」に続く看板職員輩出の期待がかかる。
(熱海ネット新聞)
◆別荘等所有税(別荘税) 全国の自治体で熱海市が唯一を課している税。リゾートマンションや別荘1㎡につき年額650円が課税され、平成27年度の税額は年5億4416万円。市税総額の5.6%。人口減少に伴い市税総額が減少する中、市の財政に大きく貢献。


池田佳世(いけだ・かよ) 熱海市上宿町出身。実家は老舗理容店。関西外国語大学卒。専攻は英語・国際ビジネスコミュニケーション。趣味は温泉地巡り。熱海市観光建設部観光推進室。24歳。

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