【社会】熱海の繁栄築いた67柱に感謝/丹那トンネル感謝祭・慰霊祭

熱海市と熱海市観光協会は4月4日、市内梅園町の丹那トンネル殉職碑前で「丹那トンネル感謝祭」を開いた。同トンネルの開通で熱海市が飛躍的発展を遂げたことに感謝し、齊藤栄市長、中島幹雄協会会長をはじめ、勝俣孝明衆院議員、川口健市議会議長、藤曲敬宏県議、奥田交治熱海署長、市議、市幹部、観光、JR関係者などおよそ50人が参列した。
■尊い犠牲者、市民を代表して感謝
齊藤市長は「丹那トンネルは大正7年に東の熱海側と西の函南側から工事を始め、7年で完成する計画でしたが、当時は丹那断層など現場の地質構造が十分に解明されていなかったことから大変な難工事となった。箱根芦ノ湖の3倍分もの膨大な湧水と温泉湯土が工事を阻害したため、着工以来16年という大変長い工事となった。工事従事者は延べ250万人を超え、この間に大事故も6回発生し、殉職者67名。重軽症者332名を数えた。この尊い犠牲者こそ、熱海温泉発展の人柱ともいうべき方々であり、熱海市民にとって決して忘れてはならないこと。丹那トンネルの恩恵に感謝し、冥福を祈ります」と、市民を代表して感謝の言葉を述べた。
■未来永劫、感謝祭・慰霊祭を続けて行く
中島会長は「この丹那トンネルなしに今の熱海の発展は語れない。4月1日から静岡DCのプレキャンペーンが始まったが、丹那トンネルがなければ、熱海は飛ばされていたかもしれない。これから3年間、いいキャンペーンが行われて、ますます観光客の皆様が熱海に集まると思う。未来永劫、この感謝祭・慰霊祭を続けて行く」と誓った。
■立正佼成会熱海教会が「殉職者慰霊式」
感謝祭に続いて立正佼成会熱海教会が「殉職者慰霊式」を行った。読経供養では、丹那トンネル67人、新丹那トンネル11人の殉職者の戒名が読み上げられ、冥福を祈った。殉職者慰霊式は感謝祭の9年前から始まり、1978年(昭和53年)から二部構成で実施している。
(熱海ネット新聞・松本洋二)

■丹那トンネル 昭和9年に丹那トンネルが開通するまで東海道本線は、現在の御殿場線を経由していた。同トンネルの開通で東海道本線のルートは「熱海―函南」経由となり、熱海は飛躍的に発展。完成には16年の歳月(1918年3月~34年12月)を費やした。開通時の延長は7804m。
■大崩壊事故 1921(大正10)年4月1日、丹那トンネルの東口工事現場で起工以来最初の大崩壊事故が発生。坑口から300m(現在の熱海梅園内「香林亭」あたりの直下)の地点で長さ約70mにわたって崩壊。作業中の33名が生き埋めになり、8日後に奇跡的に救出された17名を除く16名の命が奪われた。1924(大正13)年の湧水事故や1930(昭和5)年の北伊豆地震による崩壊事故、その他の事故の犠牲者も含め、計67名が工事中に殉職。






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