
熱海の自宅から東京の職場に新幹線通勤したり、週末を熱海のリゾートマンションなどで過ごしたりする”熱海都民”と市民らが暑気払いを兼ねて交流を深める食事会が27日、市内のマンションであった。毎夏恒例のバーベキューパーティで弁護士で元東京地検特捜部副部長の若狭勝さんをはじめ、約30人の熱海都民と彼、彼女らが信頼を寄せる市内の飲食関係のオーナーママや旅館、不動産会社の社長など地元の約10人が忌憚ない意見を交わした。
今年に入り、熱海都民の間では若狭氏を熱海市長選に推す声が上がっていたが、昨夏の参院選に自民党から比例代表で出馬し、わずか344票差の次点だった若狭氏は党本部の意向(過去の参院選では次点者は任期期間中に全員が繰り上がり当選)もあり、これを辞退。そこでこの日は若狭氏と政策面で考え方が近い森田金清氏を招いて、これからの熱海について意見を交わした。
出席者の質問は頻繁に利用する「熱海駅」に集中。「なぜ旅館の送迎バス専用のような駅前広場になってしまったのか」「改札を出てタクシー乗り場がない駅は前代未聞」「景観が著しく損なわれてしまった」などの不満の声が機関銃のように続いたが、森田氏はこれらの声を一言で封殺。「これから熱海駅舎の工事が始まりますが、JR東日本には駅交番奥のJR所有地に80台規模の駐車場を作る計画があるようです。そうなれば、現在の駅正面の駐車場(19台収容)は不要になる。本来の駅の姿を取り戻せるのではないか」―。
あきらめかけていた熱海駅のデザインが変わる可能性を示唆したことで森田氏の株は確実に上昇。加えてマンション族と呼ばれる近年、東京や神奈川方面から熱海に移住してきた人たちが信頼を寄せる若狭氏と友好関係を構築したことで約7000票といわれる「新興票」の行くへに影響が出るのは確実。 前回の市長選では斉藤栄市長の牙城ともいえた支持層だけに注目される。
(編集主幹・松本洋二)
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