
熱海市観光協会は17日、市内のホテルで臨時社員総会を開き、2月28日の臨時理事会で決めた「熱海市振興公社との合併契約の解除」を全会一致で承認した。
市観光協会と公社は熱海市が音頭をとって合併し、「あたみ観光局」を設立するための契約を取り交わし、合併後に市内の他の観光協会を加えて組織の一本化を目指していた。しかし、昨年の11月定例会で議会から「市幹部の新たな天下りポストを設けるだけだ」「公社の顔が見えない、責任説明を果たしていない」などの反対意見が噴出、承認を得られなかったことから、市は今年2月に合併を断念した経緯がある。
ともあれ、この日の総会で破断が確定したわけだが、大きな溝ができた。市はこの合併にあたり、準備金として2年前から1400万円を市協会側に給付していたのだが、今回の破談に伴い、返還を求めているからだ。今年度の観光予算を2%カットしたのを手始めに、今後数年間の補助金から返済させる方針。これに対し、市協会側は「自立化の糧(かて)として自由にお使い下さい、と勝手に給付しておきながら、合併を取りやめたから早い期間に返せとは…」「この際、1400万円を突き返して責任の所在をただすべき」といった声が上がっており、禍根を残した。
(編集主幹・松本洋二)
糸川あたみ桜まつりで
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