伊東前市長の逮捕受け、熱海岡本ホテル跡地購入の経緯説明求める/市議会

伊東市の伊東マンダリン岡本ホテル跡地の購入を巡る贈収賄事件で前伊東市長の佃弘巳容疑者が警視庁に逮捕された事件を受け、6月19日の熱海市議会6月定例会総務福祉委員会で、米山秀夫氏が齊藤栄市長に熱海市が2014年4月に購入した熱海岡本ホテル跡地(上宿町市有地)売買の経緯を確認した。
■上宿町市有地購入プロセスが伊東市にそっくり
「隣の市の事件の背景が上宿町市有地購入のプロセス、並びに購入後に活用されていないなど状況が似ており、心配になってきた」と切り出した米山氏は、市長に「この話はだれから持ち込まれ、その仲介人はだれか」と購入の経緯をただした。
これに対し市長は「会社側(株式会社ひまわり)から買いませんかと打診があり、公開でもいいが、その前に公共的な市役所にそういう気持ちがあるかと。市に買う意思がなければ、公に売りに出すということだった」ととっかかりを説明。「その当時、観光会館が閉鎖されている中で図書館や観光会館の用地として可能性を考えた。ただ価格が折り合わなければ成立は難しいし、議会の承認もいる。相手がどういう価格を提示してくるか、当時の担当職員に調査させた」と述べた。
■仲介者公表の要求も答弁なし
市当局の説明を総合すると、取得時の面積は3103平方㍍。ひまわり社から提示された額は同社の不動産鑑定評価額(意見書)の4億4500万円。一方、市が市内の不動産鑑定事務所に依頼した不動産鑑定評価額(意見書)は3億100万円。競売に伴う落札価格は不明。同社の4億円以下では売らないとの条件の下に3億9000万円でいったん合意した。しかし、議会が購入価格の見直しを求めたため、市長が同社の新保光栄社長に会って値引き交渉して同社系列の株式会社エンゼルから3億7500万円での購入を決めた。
米山氏は「不動産会社がいて、仲介者がいて、買って雑草だらけ。最近道路の拡張工事をしているが、伊東にっそっくりだ。仲介者がだれなのかも答弁がない。この先、同じようなことにならないよう懸念している」と警鐘を鳴らした。
また、2014年当時の同土地の固定資産評価額が2億4593万円で固定資産税額が292万だったことを指摘。「4年間で1170万円入るはずだった税収が入ってこない。このことをどうとらえるか」と猛省を促した。
(熱海ネット新聞・松本洋二)

米山秀夫市議(自民党・公明党・女性の会 熱海梁山泊)

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