熱海市相の原町の新技術開発財団・植物研究園(猪狩直人園長)の「春の一般公開」が、あす25日で終了する。園内では貴重なクマガイソウの群生が開花し、来園者の目を楽しませている。クマガイソウはラン科の多年草で、花の袋状の唇弁を平家物語に登場する熊谷次郎直実の母衣(ほろ=矢を防ぐ武具)に見立てて名付けられた。山野草ブームで自生のものは激減し、環境庁は絶滅危惧2類(絶滅の危機が増大している種)に指定している。
◇植物研究園 リコー三愛グループ創始者の故市村清・ユキエ夫妻の別荘「清恵荘」を改修して平成3年に開園。現在は大学などの研究拠点のため非公開。樹木やせせらぎを自然のままに生かし池や梅林などが巧みに配された約1万2000平方メートルの園内には、400種以上の草花が植えられている。
◇アクセス JR熱海駅「梅園・相の原団地方面」行きのバスで「上相の原」下車。午前9時〜午後4時。入場は無料。問い合わせは同園〈電0557(81)2656〉。
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