
悲劇からちょうど1年を迎えた8日、熱海梅園で1本の梅の木が枝いっぱいにピンクの花を咲かせた。降り続く雨がようやくやんだ午後3時過ぎ、木の周りで関係者の笑顔がはじけた。昨年2月8日、熱海梅園を大雪が襲った。一面銀世界。その夜の暴風で高さ20メートル松の大木が倒れ、正面入り口近くの「八重寒梅」「唐梅」2本の梅の木をなぎ倒した。翌日から懸命の蘇生作業が始まった。都市整備課の市職員らが枝を切ったり、植え直したりして再生に努めた。その情熱が実り、1本だけ同じ場所に生き残った。その八重寒紅がご覧のような凛とした花を咲かせたのだ。
写真を見て分かるように、花のそばに切った枝の痕が見てとれる。ほとんどの関係者はこの木が枯れるのを覚悟していたというが、「奇跡の一本梅」として復活。熱海梅園に新たな名所が誕生した。技量に裏打ちされた関係者の大手術に感謝。(編集主幹・松本洋二)
雪の写真は昨年2月8日の熱海梅園
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