熱海市議会は5日、臨時議会を開き、斉藤栄市長が再上程した「NPO法人あたみオアシス21を非公募で起雲閣の指定管理者にする議案」など関連3件を賛成11、反対3の賛成多数で可決した。期間は10月1日から2018年3月末まで。次回の選定では「市民団体を参加条件に公募」にすることでようやく決着がついた。
採決では米山秀夫氏(公明党)が「昨年の11月議会で一度否決された議案を同じ内容で上程するのは議会軽視」、竹部隆氏(自民党熱海市議団)は、今月26日から9月定例会が始まるにもかかわらず、「なぜわざわざ臨時会を招集するのか。招集するなら、福祉、介護など緊急に取り組むべき課題は他にもある」、梅原一美氏(同)も「市長は各会派に説明して議会側との協議が整ったと説明しているが、特定の議員に説明しているだけで、説明責任を果たしていない」などと反対した。
傍聴席ではNPO法人あたみオアシス21の幹部スタッフが臨時会を見守り、「可決」に安どの表情を浮かべた。しかし、中島美江理事長は「ようやく(指定管理者に)決まり、ほっとした」と語りながらも、笑顔は見せなかった。「昨年11月の議会の否決については、結果を重く受け止め納得した。しかし、そのあとの市長とのやり取りには不信感がぬぐえない。市長さんからは、4月に市の直営に戻すが、6月には必ず議案にかけますよ、という約束をいただいていた。それが…。今回、いい結果がでたからいいが、私たちにも議員の皆さんがおっしゃるように(前回と)同じ内容でいいのか、という疑問はあった。指定管理制度に行政がちゃんとしたものを示して、議員さんたちにわかるような形にし、また問題が起こらないようにしていただきたい」と苦言を呈した。
◆斉藤栄市長 次は市民団体等を条件に公募にすることを前提に手続きを進めていく。議会にも歩み寄っていただけ、双方の努力が実ったと考えている。
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