
伊豆山神社例大祭本祭
熱海市に本格的な春の到来を告げる伊豆山神社例大祭の本祭が15日、同神社で斎行された。例大祭神事は午前10時から本殿であり、静岡県神社庁副庁長で伊古奈比咩命神社(いこなひめのみことじんじゃ=下田・白浜神社)の原嘉孝宮司が神社本庁から伊豆山神社の例大祭に捧げられた幣帛料(へいはくりょう)を供進する使者を務め、原口尚文宮司が拝殿に備え、熱海の繁栄と恒久の平和を祈願した。
神事では原口宮司の祝詞奏上に続き、神女舞と実朝の舞を奉納。大舘節生総代会長、斉藤栄市長、渡辺周衆院議員、藤曲敬宏県議、杉山利勝市議会議長らが玉串を捧げた。
午前11時30分から弓馬術礼法小笠原教場の奉納
境内裏では鎌倉時代から受け継がれる弓馬術礼法小笠原教場の弓の儀式「三三九手挟式(さんさんくてばさみしき)」が営まれた。小笠原流は、初代長清が源頼朝の弓馬術礼法の師範となり、子孫らも江戸時代まで師範として将軍家に仕えた。この日は静岡県弓道連盟が仕切って行われ、介添えも含めて熱海市の室伏勲さんをはじめ、東京、神奈川、静岡から24人のメンバーが参加した。
武士の礼服「直垂(ひたたれ)」などを着た10人の射手が、細かく定めた所作をこなして9間(約16メートル)先にある直径約30センチの的を正確に射た。見物客からは大きな拍手が上がった。
午後1時から伝統の神輿下り 4基が837石段を
呼び物の「神輿(みこし)下り」は、神幸祭のなかの発輿祭に続いて始まった。獅子を先導に地元の浜(西殿神輿)、岸谷(本殿神輿)、仲道(東殿神輿)の順で烏帽子、白装束姿の氏子が担ぐ3基の御輿の神幸行列が出発。その後に深い緑色の装束をまとった厄年奉賛会「伊豆山虎風玄兎會(いずさんこふうげんとかい)」(相川重貴会長)の神輿が続いた。
それぞれの神輿は足元を確かめるように慎重にゆっくりと、かつ「ワッショイ、ワッショイ」と威勢の良い掛け声を上げながら、海岸近くの下宮(しもみや)までの全837段のうち、664の石段を勇壮に下り、集まった市民や観光客を沸かせた。
浜(西殿神輿)
岸谷(本殿神輿)
仲道(東殿神輿)
厄年奉賛会「伊豆山虎風玄兎會」神輿
午後2時から下宮祭、特設舞台で伝統の舞
837階段の664段まで下った広場で下宮祭が斎行された。特設舞台で氏子の小中学生たちが伝統の「神子舞」と「実朝の舞」を奉納した。大勢の市民や観光客が訪れ、家内安全や国の繁栄を祈願。その後、神社に戻り、還御祭が厳かに執り行われた。
◇「神子」舞奉仕者 小林七海、緑川聖七(伊豆小2年)
◇「実朝の舞」奉仕者 和田愛海=実朝、豊嶋望生、當摩由奈、坂本紗花、中田百美(ともに熱海中1年)
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