
熱海市と函南町にまたがる標高約765メートルの日金山(ひがねさん、十国峠)で15日、雪をかぶった富士山を見ることができた。低気圧の影響で箱根町の山間部では14日夜遅くまで雪が降り続き、本紙が15日正午前に訪れると、澄んだ青空をバックに季節外れの雪にすっぽり覆われた富士山がくっきり。日金山は箱根外輪山から南に続く尾根で、富士山をはじめとした十国五島を望める景勝地。近代以降は「十国峠」の名で親しまれている。伊豆山権現と箱根権現を結ぶ二所詣での参拝道として源頼朝らも通ったとされ、実朝の歌碑もある。
江戸時代には葛飾北斎らに描かれ、明治以降も太宰治の「富嶽百景」など多くの文学作品に登場する歴史や文化にゆかりのある地。今年、「十国峠」は国の史跡名勝天然記念物に登録され、注目度が高まっている。
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