第2回「熱海怪獣映画祭」は最終日の11月24日、熱海市の国際観光専門学校熱海校で「キングコング対ゴジラ」(1962年、昭和37年)を上映し、幕を閉じた。同作品は「ゴジラ」シリーズの3作目で初のカラー作品。米国の怪獣キャラクターの元祖「キングコング」を招き、ゴジラが7年ぶりに復活。「日米の怪獣対決」が話題となり、1255万人の観客動員を記録した。
映画では那須、国会議事堂、富士山麓などで戦い、クライマックスの熱海城のシーンは一番最後。熱海城を挟んでゴジラとキングコングが取っ組み合いになり、熱海城を壊して、そのまま熱海湾に転落。キングコングは浮上して、故郷のソロモン群島へ向けて泳いでいったが、ゴジラは海に沈んだまま姿を現さず、勝敗が付かない幕切れで余韻を残した。
当初のシナリオでは、ゴジラが勝つストーリーだったが、米国側が「キングコングはアメリカが作った有名なスター。負けるなら貸し出さない」と難色を示し、両者ドローに変更されたという。
上映された当時の熱海には、7館の映画館があり、同映画は「アタミ宝塚(熱海東宝)で上映された。同時上映は植木等主演の「ニッポン無責任時代」ー。新婚旅行のメッカとして隆盛を誇った熱海の全盛期で、この映画の影響で熱海城は一躍人気スポットとなった。今回の映画祭でも集客効果が期待されている。同映画祭は、熱海がゴジラやウルトラマンなど、過去に多くの特撮作品の舞台となったことから、熱海市を“怪獣の聖地”として定着させようと市民が社団法人を設立して開催している。
(熱海ネット新聞)
主催=一般社団法人熱海怪獣映画祭
集合写真は熱海怪獣映画祭のHPから
当時の伊豆毎日新聞
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