新型コロナで神事だけ、丹那神社例祭 トンネル工事犠牲者67人を慰霊

丹那神社奉賛会(田島秀雄会長、川瀬康敬事務局長)は4月5日、熱海市福道町の同神社で令和2年度(2020年度)例祭を開き、東海道線丹那トンネルの工事で犠牲になった67人の霊を慰めた。
例年は熱海笛怜会(てきれいかい)のおはやしや有志団体「大楠連」の神輿(みこし)渡御、近隣の10町内会による菓子などの無料配布があり、大勢の参拝者で賑わうが、今年度は新型コロナウイルスの影響で風通しの良い境内の祠(ほこら)前で神事だけを斎行した。
桜満開の下で行われた神事では、来宮神社の雨宮盛克宮司が祝詞を奏上。丹那隧道(トンネル)の貫通で東海道本線が開通し、熱海が大きく発展したことに感謝。67人の工事犠牲者を慰霊するとともに新型コロナウイルスの1日も早い終息を祈願した。続いて田島会長、鈴木純JR東日本熱海駅長、小椋武JR東海熱海駅長、藤曲敬宏県議、山崎仁湘南建設業協会専務理事、奉賛会役員、地元10町内会の役員などおよそ20人が玉串を捧げた。

規模縮小について田島会長は「7月に来宮神社例大祭と東京五輪があり、新型コロナウイルスを食止めてたいと雨宮宮司と話し合って、2月の早い段階で決めた。来年は丹那トンネル工事の最初の大崩壊事故から100年となる。御霊に哀悼の誠を捧げるとともに、100年経って熱海がこれだけ発展できたという感謝を伝える喜びの例祭にしたい」と述べた。
(熱海ネット新聞)

■トンネル工事 昭和9年(1934年)に丹那トンネルが開通するまで東海道本線は、現在の御殿場線を経由。同トンネルの開通で東海道本線のルートは「熱海―函南」経由となり、熱海は飛躍的に発展した。完成には16年の歳月(1918年3月~34年12月)を費やし、開通時の延長は7804m。難工事のため、何回かの事故が起き、合計67人の犠牲者。
■例祭 起工式以来最初の大崩壊事故(1921年4月1日、現在の熱海梅園の香林亭あたりの直下)の発生にちなみ、毎年4月の第1日曜日に斎行。当初、国鉄関係者によって例祭が執り行われていたが、民営化の影響で中断。25年前から地域住民で作る奉賛会のもとで挙行。

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