
熱海市にゆかりの深い作家で江戸川乱歩賞を受賞した「高層の死角」などの作品で知られる森村誠一さんが7月24日、肺炎のため東京都内の病院で死去した。90歳だった。葬儀は家族で営む。
「人間の証明」「青春の証明」「野性の証明」の「証明」三部作などで一時代を築き、長く文学界を牽引してきた森村さんは、市内の別荘マンションでも精力的に執筆活動を続け、市の観光PRにも尽力した。
熱海の名所の謎解きにチャレンジする体験型イベント「アタミステリー紀行」(主催•熱海市観光協会)では、熱海を舞台としたミステリー短編を書き下ろし、「熱海写真俳句ストーリーコンテスト」で審査委員を務めた。
2017年には、熱海市市制80周年に合わせて市に自著本1469冊を市に寄贈。複数の出版社から同一作品があったことから、市は選別して808冊を熱海図書館で貸し出している。
(熱海ネット新聞)
■森村誠一 1933年(昭和8年)埼玉県熊谷市生まれ。青山学院大学英米文学科卒。ホテル勤務を経て作家に。69年に「高層の死角」で江戸川乱歩賞。73年に「腐蝕(ふしょく)の構造」で日本推理作家協会賞を受賞。現代日本を代表する推理小説作家として地位を確立した。
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