市制80記念式典に続いて4月10日、MOA美術館能楽堂で、記念事業として作成した「熱海温泉誌」の執筆陣による発刊記念フォーラムが開かれ、一般公募の市民200人と熱海中、多賀中の生徒50人が招待された。
齊藤栄市長が「熱海発展の歴史」について基調講演し、「熱海温泉誌」の監修・編集委員長の石川理夫日本温泉地域学会会長が「日本の温泉から見た海」と題して講演した。
続いて刊行記念座談会「熱海の温泉 感じたこと・伝えたいこと」があり、同誌作成実行委員会の内田實代表(温泉療法専門医、医学博士)が司会を務め、高柳文彦氏(一橋大学大学院講師)、松田法子氏(京都府立大大学院講師)がパネリストに加わり、編纂(さん)の苦労話やエピソードを披露した。
◆発刊まで8年の力作 同誌は内田さんによる提言や研究を踏まえ、2009年に刊行準備がスタート。温泉養生法の普及などに取り組むNPO法人エイミックが主導して勉強会を組織し、14年4月に実行委が発足。熱海温泉ホテル旅館協同組合や温泉組合の代表者、大学講師、市職員、市議ら計14人が委員を務め、編さんを進めた。
◆熱海温泉誌 平安時代から近世、近代までを大きく5つの時代区分に分け、熱海の湯の起源や温泉地としての発展、変遷などをテーマ別に分け、学術的まとめた。写真や図画を多用し、各分野の第一人者27人が筆者。表紙のデザインは装丁家山田英春氏。あたみ桜や梅、海、波、湯煙を描いて華やかに仕上げた。A4判オールカラー、384ページ。税別3000円で全国の書店やアマゾンで販売開始。
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