【編集室】敬老の日、熱海を「若者の街」に変身させた熱海JCの凄技

 

9月15日は敬老の日。本来なら高齢化率(65歳以上人口)が静岡県の市でいぜんトップ、なんてことを記すべきなのだろうが、まったく逆の話を書く。この日の熱海市街には市内や近隣市町から若いカップルや小さな子供を連れたヤングパパ、ママが大勢いたからだ。
熱海青年会議所(JC)・伊豆熱海まちおこし振興会が渚親水公園で初開催した「Ata Fes (アタフェス)’14」のことである。このイベントの特異性は市内の飲食店を出店させなかったこと。「全国のご当地グルメ」と銘打ち、北は横手焼きそば(秋田)から南は大分中津からあげまで全国の16店舗を呼び込んだ。この戦略には賛否両論あるが、「若い世代の誘客」という意味では成功した。

「ご当地グルメ人気」に便乗しただけではない。新たな発想として夕刻以降はDJを入れ、ステージをクラブ風に変えた。今夏、散々話題になった盛り上がる曲なら何でも大音量でガンガン流す「海の家のクラブ」とは違う。
いうならば、観光地熱海にふさわしいソフトなクラブ。DJ KAYAさんやテッカチャン、熱海出身の西村まどかさんらが会場を盛り上げ、クラブミュージックに合わせて大勢の子どもたちがステージで踊った。それを嬉しそうに見つめ、にわかアリーナ席で体を揺するママとパパ。
従来のイベントでは、この時間帯は決まって演歌ショーやカラオケが中心だったことを思えば大きな変化。JC世代ならではの発想の転換と言える。

「ここに集まった人たちをどうやってそのまま家路に就かせず、市内の飲食店に流すかが課題」とする熱海JCと伊豆熱海まちおこし振興会では、JTBなどとタイアップして「市内の旅館ホテルに片泊まりしてもらい、夕食を市内の飲食店でとってもらうプランを企画している」という。今回袖にした市内飲食店への気配りもぬかりはない。

(編集主幹・松本洋二)

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