【経済】グリーンエネルギーのメッカへ、世界初「熱海型プロペラ水車発電」始動

再生可能エネルギーの普及を目指し、3月に発足した熱海市のベンチャー企業「インターフェイスラボ」(井出由紀雄代表)と名古屋大エコトピア科学研究所(内山知実教授)は29日、熱海市西山町の糸川上流に世界で初めてという「無閉塞マイクロプロペラ水車」と「サイフォン式取水装置」を設置。実用化へ向けて実証実験を開始した。
両者は「身近な小川や農業用水路などの流れに置くだけで発電する小型水車の開発」を目指し、熱海グリーンエネルギー推進協議会や市、県の協力を得て「産学官」協働で実用化に取り組んでいる。
ただ小水力発電は高い建設費と、落ち葉などのごみで水車がつまる技術的な課題がある。そこで内山教授が考案したごみがたまらないプロペラ型の水車と取水装置を投入。今後は名古屋大で研究中の新たな技術も取り入れ、スリム化とコストダウンを図る。

同日夜、熱海市銀座町のCAFE RoCAで概要説明会があり、実験装置などを設計した守田昌利さんは「この小型のエコプロペラ水車が完成すれば、原発ゼロを目指せる。実証実験がまとまり次第、小泉さんや細川さん、地方創生担当相の石破さんにお会いして説明するつもりだ。熱海をグリーンエネルギーのメッカにしたい」と述べた。実験は来年3月まで続け、3年をめどに実用化を目指すという。

熱海は東海地震や西相模灘地震が発生した場合、約8万人の市民、観光客らが孤立することが予想され、地域特性を生かしたグリーンエネルギーでの発電には大きな期待が寄せられている。

◇熱海型プロペラ水車 糸川沿いに高低差約4メートルを利用しておよそ40メートルの給水管を設け、最大で1・2キロワットを作りだす。軸なしに周りのパイプとともに回転することで、水流に紛れた落ち葉や土砂で回転に支障が出るのを阻止する。

エコ機械

糸川上流40グリーンエネ写真パイプ【写真】市来広一郎さん提供

 

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