市議会、「A-biz」事業見直し要求 運営委託のイドムに中抜き疑惑

新型コロナウイルスの影響で市内経済が悪化する中、熱海市議会が市内の起業家を支援する熱海市チャレンジ応援センター「A-biz(エービズ)」の資金の流れが不透明だと指摘。市当局に休止も含めた事業見直しを迫り、商店主などに動揺が広がっている。
発端は、エービズがモデルとしてきた富士市産業支援センター「f-biz(エフビズ)」が運営を委託してきた「イドム」(静岡市)の不祥事。同社が国の専門家派遣事業を活用して派遣した社外専門家が企業を訪問せずに行った業務でも謝礼を申請していたことから、経済産業省は3月末に同社の専門家登録を取り消した。これを受け、富士市は過去5年間の業務委託内容を調査し、イドムに管理責任があった判断。6月末でイドムとの契約を解除し、エフビズも休止する。

市議会が問題にしているのは、熱海市が破格の「月額100万円」で全国公募し、2017年11月から起用したエービズチーフアドバイザー山崎浩平氏の契約形態にある。6月18日の市議会観光建設公営委員会で、村山憲三氏が「熱海市が公募して採用したのになぜイドムからの派遣なのか」と質し、市当局は「イドムに業務委託料として年間2353万円を支払い、そこから山崎氏に1349万円(交通費を含む)に支給している。イドムには様々な人材派遣のアドバイスをいただいている」と説明。村山氏は「これではイドムに1000万円余りを中抜きされているようなものだ。この構図は新型コロナウイルスの影響で中小企業を支援する持続化給付金事業を巡る広告代理店大手の電通に似ている」と畳み掛け、業務委託料の使われ方の調査を求めた。

立見修司観光建設部次長は「エフビズの小出センター長を呼んで事情聴取するなど、現在、調査を続けている。(エービズの)今後については、白紙も含めて検討する」とした上で「チーフアドバイザーは、新商品の開発、販路拡大、ビジネスマッチングで成果を収めており、有益な人材」と述べ、引き続き、契約を続行する方針。山﨑氏は現在も約100件の相談案件を抱えており、市は利用者に混乱が生じないようエービズ業務を観光経済課が引き継ぐ形で暫定的に処理する。19日の市議会一般質問でも米山秀夫氏がエービズ問題を取り上げ、イドムの業務記録の開示を求めるとともに市のチェック不足を指摘した。
(熱海ネット新聞)
■A-biz(熱海市チャレンジ応援センター) 熱海市観光経済課産業振興室と熱海商工会議所が連携して個店事業者を支援する事業。コストをかけず、売上増加を一緒に考える。

https://www.city.atami.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/001/747/853_996.pdf


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