熱海市の伊豆山神社例大祭の本祭が4月15日、同神社で斎行された。例大祭神事は午前10時から本殿であり、静岡県神社庁庁長の櫻井豊彦静岡浅間神社宮司が神社本庁から伊豆山神社の例大祭に捧げられた幣帛料(へいはくりょう)を供進する使者を、松本義廣氏が氏子幣帛使を務め、原嘉孝宮司が拝殿に備えて熱海の繁栄と恒久の平和を祈願した。
神事では原宮司の祝詞奏上に続き、神女舞と実朝の舞を奉納。大舘節生総代会長、当番町総代の當摩達夫代表、齊藤栄市長、川口健市議会議長、藤曲敬宏県議、奥田交治熱海警察署長、泉明寺みずほ今宮神社宮司らが玉串を捧げた。
■宮神輿は395年前、家光公将軍就任の年に制作
呼び物の「神輿(みこし)下り」は、神幸祭のなかの発輿祭に続いて行われた。獅子を先導に伊豆山岸谷(西殿神輿)、伊豆山仲道(本殿神輿)、伊豆山浜(東殿神輿)の順で烏帽子、白装束姿の氏子が担ぐ3基の御輿の神幸行列が出発。3基の宮神輿は徳川家光が3代将軍に就任した元和(げんな)9年(1623年)の製作で、395年の歴史を持つ。その後に深い緑色の装束をまとった伊豆山御鳳輦(厄年奉賛会)「伊豆山巽剛一會(いずさんたつみごういちかい)」(小松剛正会長)の神輿が続いた。
それぞれの神輿は足元を確かめるように慎重に厳かに歩みを進め、海岸近くの下宮(しもみや)までの全837段のうち、664の石段を勇壮に下り、集まった市民や観光客を沸かせた。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
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