10月19日夕、今宮神社例大祭・宵宮祭が、本殿で厳かに執り行われた。神事に続いて、市の指定無形民俗文化財・社伝神楽と稚児舞を奉納した。社伝神楽は同神社の獅子神楽保存会(山田良則会長、会員15人)が800年以上に渡って受け継いできたもので、斉藤芳信副会長と斉藤直伸さんが「さがりは」(四方を清める舞)、「しんびょうし」(鈴と幣束を持って神を呼ぶ舞)、「くるいまい」(神が獅子に乗り移って厄除けをする舞)―3つの演目を奉納した。直伸さんはこの日が初舞台だったが、大役を果たした。
「くるいまい」では、獅子がたびたび観衆かみつくが、この獅子にかみつかれると「厄除けに」になるとされる。熱海市の神社で獅子神楽を伝承しているのは同神社のほかに下多賀の和田木神社があるが、今宮神社で神事を司る獅子は「雌」のため毛がない。例年は頼朝公ゆかりの「つるぎのまい」も奉納されるが、雨天で本殿で行ったため、ことしは見送られた。
神事では、泉明寺宮司が祝詞を奏上し、八代一雄氏子総代長、窪田憲照実行委員長、齊藤栄市長、川口健市議会議長、中島幹雄熱海市観光協会会長、目黒俊男熱海温泉ホテル旅館協同組合理事長、今宮一心櫻結会の江間亮介会長らが玉串を捧げ、熱海市の安全や繁栄を祈願した。
(熱海ネット新聞)
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