伊豆山神社(原嘉孝宮司)で大晦日の12月31日夕、「年越しの大祓(おおはらえ)式」があり、参拝者が境内に設置された直径約2メートルの「茅の輪(ちのわ)」をくぐり、無病息災を願った。知らず知らずに犯している日常の罪穢(けが)れを、6月と12月末日に祓い清める神事で同神社では平安期から親しまれている。今年8月に急逝した原口尚文前宮司に代わり、大鳥居素(おおとりい・もとむ)禰宜(ねぎ)が神事を執り行い、絹や麻の布を引き裂いて魔物が嫌うとされる「衣擦(きぬず)れの音」を響かせ、除災を祈願した。
集まった人たちは大祓詞(おおはらえのことば)の祝詞を唱えたあと、原口靖巨(やすなお)権禰宜、大鳥居禰宜に続いて古式に従い三度、茅の輪をくぐった。茅の輪は1月7日まで設置される。近年は抜き取ったカヤで小さな輪を作り、厄よけのお守りにすることが、新たな風習になっている。
6月の最終日には「夏越(なごし)の大祓」が齋行される。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
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