
◇フジサンケイ・レディース最終日(24日、川奈ホテルGC富士、パー72)
首位に5打差の10位から逆転優勝を目指した渡邉彩香(22)=大東建託=は5バーディー、1ボギー。この日ベストスコアの68で猛チャージをかけたが、2打及ばず通産9アンダーの4位で大会を終えた。「スタートする時に10アンダーだと厳しいとは思っていたので、自分的には2桁に乗せられなかったことは残念」と爽やかな表情で振り返り、「今季は良い試合が多く手応えも感じているが、1打、2打届かないということは、まだ何かが足りていないということ」と反省も忘れなかった。
前週は「KKT杯バンテリンレディスオープン」(熊本空港カントリークラブ)出場のため、12日に現地入り。14日の熊本地震は震源地かわわずか10キロほどの距離にある大津町のホテル9階で遭遇した。今年から妹の祐奈さん(21)がマネジャーになり、心強かったというが、地震発生後は駐車場に留めてあったレンタカーで2人で過ごさざるを得なかった。突き上げる大きな揺れに何度も恐怖を感じたという。今大会は「火の国(熊本)の女は強かけんね旋風」が吹き荒れたことも心やさしい彩香の地元Vに微妙に影響した。今週は2週連続で熱海市の自宅から通えるサイバーエージェント・レディス(三島市・グランフィールズ カントリークラブ)、市民の期待は膨らむ。
3打差の6位から出た大山志保(38)がボギーなしの4バーディー。通算12アンダーで10年ぶり2度目のフジサンケイL優勝を飾り、優勝賞金1440万円を獲得した。1打差の2位にアン・ソンジュと熊本出身の笠りつ子。さらに1打差の4位に渡邉彩香とともにイ・ボミと原江里菜。熊本勢は、一ノ瀬優希、豊永志帆が21位、上田桃子が28位、自身初の決勝ラウンドだった野口彩未が35位と健闘した。
◆賞金全額を熊本地震被災地に寄付
フジサンケイレディスクラシックを10年ぶりに制した大山志保は、熊本地震の被災者支援のため、優勝賞金1440万円を全額寄付すると表明。高校時代を熊本で過ごした縁があることから、「一日でも早く復興し、元気になってもらえるよう、女子プロゴルファー全員で力を合わせ、支援していく」と話した。大山は年の東日本大震災の際も500万円の義援金などを送っている。
写真=LPGA
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