気象庁は10月12日午後3時半、台風19号の大雨で土砂災害の発生の危険が高まったとして、熱海市に「大雨特別警報」を発表した。5段階の警戒レベルのうち最も高いレベル5にあたる情報で最大級の警戒が必要。数十年に一度のこれまで経験したことのないような大雨となっていて、土砂崩れや浸水などによる重大な災害がすでに発生している可能性もあり、「少しでも命が助かる可能性が高い行動をとってください」と呼びかけている。県内で同警報が発令されるは初めて。
これより先に、熱海市は午後2時半、市内全域2万1521世帯、3万6665人を対象に「避難指示(緊急)」(警戒レベル4)を発令した。同日午前8時半、5段回の3番目にあたる「避難準備・高齢者等避難開始」(警戒レベル3)を1ランクアップした「避難勧告」(警戒レベル4)に切り替えたが、市はさらに危険が増したと判断。「災害発生情報」(警戒レベル5=既に災害が発生している段階)を待たず、避難を指示した。
「避難勧告」では「避難してください」と呼びかけていたが、避難指示(緊急)では「土砂災害の警戒区域にお住まいの方は避難しなさい。避難所への避難が危険な場合は、近くの安全な場所へ避難するか、屋内の高いところへ避難しなさい」にトーンを上げ、台風19号の最接近と満潮が重なる夕刻が近づき、熱海市に緊張が高まっている。熱海市への最接近は午後6時ごろと見られる。
大雨の特別警報は、熱海市のほか、静岡県(伊東市、函南町、伊豆市、伊豆の国市、東伊豆町)と神奈川県、東京都、埼玉県、群馬県、山梨県、長野県の一部に発令している。
(熱海ネット新聞)
■警戒レベルの変更
11日 19:00 「避難準備・高齢者等避難開始(警戒レベル3)
12日 08:30 「避難勧告」(警戒レベル4)
12日 14:30 「避難指示(緊急)」(警戒レベル4)
12日 15:30 「大雨特別警報」(警戒レベル5に匹敵)
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