熱海芸妓の小夏さんが出演する大手化粧品メーカー、コーセーのウェブCMに出演し、同社の商品「メイクキープミスト」とともに「熱海の伝統文化」を発信している。
今年2月に新型コロナウイルス感染症の感染拡大がメディアで報じられて以来、その影響で年間310万人以上の宿泊客が訪れる熱海ではドル箱の団体旅行や宴席予約が激減。熱海芸妓はかつて経験をしたことのないほどお座敷が少なくなり、苦境に立たされている。アルバイトをしながら唄や踊りなどの稽古を続けたり、廃業する人も出てきた。
「ウィズ・コロナ時代に今までのやり方では生き残れない」と危惧した熱海芸妓置屋連合組合の西川千鶴子組合長は「芸妓文化を後世に引き継ぐため、それぞれが自分で考え、新たなアプローチを模索してほしい」と要望し、小夏さんは「これまでお座敷と疎遠だった若い世代や女性、海外の人たちに熱海の伝統文化の魅力を伝えるきっかけになれば」と、ジャパンビューティを発信する同社のCMに出演した。
ほかにも芸妓衆のアイディアで、連日、稽古を続ける熱海芸妓見番歌舞練場に観光客が気軽に立ち寄れるような見学コースを増やしたり、インスタグラムなどに投稿できる撮影スポットを設けるなど、敷居の高さの撤廃に力を入れている。
組合の広報を務める豆一さんは「お座敷以外でも芸妓の踊りや所作、礼儀などを気軽に見ることができるのが熱海。その文化を残していくためには、視点や発想を変えて挑戦していくことも必要」と話した。
(熱海ネット新聞)
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