台風12号、52人が避難 市長を本部長に災害対策本部設置/ 熱海市


台風12号の接近にともない、熱海市は7月28日午後4時45分、市内全域の2万1520世帯、3万7208人に「避難準備・高齢者等避難開始」の情報を発令。お年寄りや体の不自由な方などに早めの避難を呼びかけるとともに、市内11カ所に避難所を開設した。
午後6時には齊藤栄市長を本部長とする災害対策本部を市役所に設置。副市長、危機管理監、教育長、経営企画部長、市民生活部長、健康福祉部長、観光建設部長、公営企業部長、消防長、消防団長や幹部職員など155人を招集して市内の高波や倒木、土砂崩れなどの情報を逐一収集するとともに徹夜で対応に努めた。
市長は「台風12号は西へ進路をとる異例の台風。過去の経験が通用せず、これまで起こっていない所でも災害が起こりうる。災害対策においては空振り振りは許されても、見逃しは絶対に許されない。万全の態勢で臨んでほしい」と訓示した。
台風12号は、伊豆半島の一部を暴風域に巻き込みながら勢力を保ったまま西寄りに進んでいて、28日夜遅くから29日未明にかけて上陸するおそれがあり、市は土砂災害や川の増水、暴風、高波などの警戒を続けた。
(熱海ネット新聞・松本洋二)

熱海市は台風12号が遠ざかったことから7月29日午前1時37分、市内全域に発令していた「避難準備・高齢者等避難開始」の情報を解除した。

■被害状況
・国道135号線下多賀ファミリーマートから中野ガスト間が高波で通行止め。
・ホテルニューアカオの2階メーンダイニングで高波により窓ガラスが割れ、宿泊客4人と従業員1人の5名が負傷。いずれも軽症。

■避難所と人数 泉小中学校(4人)、伊豆山小学校(0人)、桃山小学校(0人)、第一小学校(11人)、第二小学校(0人)、上多賀会館(8人)、多賀小学校(7人)、多賀中学校(11人)、南熱海マリンホール(6人)、網代小学校(0人)、網代公民館(5人)=21:30現在
■交通 伊豆スカイライン全線通行止め、熱海ビーチライン下り線通行止め、伊東線運休、JR東日本東海道線上り以外運休、JR東海東海道線熱海~豊橋間運休、東海バス熱海駅発全線運休、中野林道倒木により通行不可。富士急マリンリゾート(熱海-初島)28日全便欠航。東海汽船(熱海-伊豆大島)28日全便欠航。





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