
小説家・太宰治が入水自殺を図り、遺体が見つかった日でもある19日、太宰にゆかりのある起雲閣(中島美江館長)の「大鳳の間」で講話会が開かれ、約50人の太宰ファンが聞き入った。起雲閣ボランティア会の宇田川本子さんが「太宰治をしのんで」と題して話し、太宰と起雲閣との関わりや妻美和子、小説「斜陽」のモデルとなった太田静子、太宰と一緒に身投げした山崎富栄など、熱海と太宰のかかわりをエピソードを交えて紹介した。
太宰は昭和23年3月18日から起雲閣の「大鳳の間」に2泊。「太宰治執筆の地」の碑がある林ケ丘町の旧起雲閣別館の「雲井の間」で「人間失格」を執筆している。
◇桜桃忌(おうとうき) 太宰治の忌日。昭和23年6月13日、太宰は愛人・山崎富栄とともに玉川上水に入水自殺。没年38歳。遺体が上がったのは6日後の19日。この日は太宰の誕生日でもあったことから、太宰を偲ぶ日となった。名付け親は直木賞作家・今官一氏で太宰晩年の短編小説「桜桃」の名にちなんで命名した。毎年、この日は太宰の墓がある東京・三鷹市の禅林寺には、全国から多くのファンが集う。
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