
熱海市の観光地ボランティア団体「熱海まち歩きガイドの会」(疋田和歌子会長)は3月20日、銀座町の市民食堂味よし屋で創立10周年記念式典を開いた。会員とOB・OGら54人が集まり、旧交を温めるとともに、10周年を記念して制作した記念誌で活動を振り返り、歴代会長を務め高橋次郎さん、大山恭子さん、志方日出太郎さん、伊藤弖さん、疋田和歌子さんがそれぞれ活動を回顧した。
同会は、齋藤栄市長が観光ボランティアガイド団体の先進地、長崎市の「長崎さくる」を参考に熱海市観光基本計画に沿って「まち歩きガイド養成講座」を開講。高橋さんら1期生39人(修了32人)のメンバー有志が2009年に設立。伊豆山神社、桃山地区などの定期コースと熱海温泉玉手箱(オンたま)、梅まつりのガイドでスタートした。
大山さんは女性の視点でリピーターを増やし、定期6コース(伊豆山開運、石畳浪漫、芸妓見番、熱海奥文化、神社仏閣、湯けむり)を整備。志方さんは熱海梅園の案内に力を入れ、荷物預かりのサービスを導入し、財政面を安定させた。伊藤さんはパソコンを使った案内のマニュアル化を行い、初島コースを開発。現在の疋田さんは坪内逍遥・水口コース、日金山(十国峠)から姫の沢公園散策、ジャカランダ・ブーゲンビリアコースなどのコースを加え、活況が続く熱海の観光を下支えしている。
歴代の会長が口を揃えたのは、高橋会長をはじめ、会を立ち上げた1期生の苦労と努力。会員の一人が、「マニュアルがない中で熱海駅や来宮駅に立ち、観光客に呼びかけて案内を買って出た。最近は地方の行政や観光団体関係者が熱海のガイドを学びに来るようになったのも1期生の皆さんのおかげ。感謝申し上げたい」と話すと、会場から大きな拍手が起きた。
式では、齋藤栄市長が「まち歩き誕生秘話」と題して講演し、藤曲敬宏県議、中島幹雄市観光協会会長が来賓で祝辞を述べた。目黒俊男熱海市ホテル旅館協同組合理事長の乾杯の音頭で始まった祝賀会では、全員で市歌を歌い、熱海のさらなる発展を願った。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
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