静岡県駿東郡清水町の高橋エツ子さん(96)が9月30日、熱海市役所に齋藤栄市長を訪ね、熱海市にゆかりの深い芸術家、故・池田満寿夫さん制作のオリジナル版画「徳島讃歌」(エデションナンバー268/300)を寄贈した。
2016年(平成28年)に亡くなった夫の方通さんが買い求め、大事にしていた作品で、今回、熱海市の文化施設「池田満寿夫記念館」(市内下多賀)への寄贈を申し出た。
高橋さんは元高校教師。県立熱海高校の前身、市立熱海高等女学校の設立時(11942年4月)から教鞭をとり、当時の教え子だった市内下多賀在住の鈴木夏生さんに「私も年なので保管が難しい。できれば、池田満寿夫記念館に託したい」と相談。熱海国際交流協会会員の鈴木さんが市への寄贈を取り持った。
「大事にしていただける場所が見つかってホッとしました。多くの方々にご覧になって頂きたい」の申し出に、市長は「池田満寿夫先生の大変貴重な作品、大事に保管し展示させていただきます」と感謝の言葉を述べ、さっそく10月中旬から池田満寿夫記念館で同作品を展示することを決めた。
(熱海ネット新聞)
■池田満寿夫記念館 世界的な版画家で陶芸家、芥川賞受賞作家でもあった池田満寿夫さんは、1982年12月に熱海に移住。1990年(平成2年)、下多賀にギャラリーを建設し、創作活動を続けた。1997年に亡くなった後は、土地と建物を熱海市に寄贈し、市が「池田満寿夫記念館」として一般公開。パートナーの佐藤陽子さんが営む「M&Y事務所」が所有する二人の作品や資料を展示している。
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