熱海市長選に立候補した新人で元市議の泉明寺みずほ氏(51)=無所属=は、告示日の9月4日午後1時から清水橋バス停付近で出陣式を開いた。
内田進自民党熱海支部長(熱海商議所会頭)、森田金清熱海温泉ホテル旅館協同組合理事長、藤曲敬宏県議、田中秀宝市議など約300人が応援に駆けつけた。勝俣孝明衆院議員(農水副大臣)は政務のため、秘書が代理出席。細野豪志衆院議員、若林洋平、牧野京夫参院議員から激励のメッセージが寄せられた。
今回の市長選は27人が犠牲になった昨夏の伊豆山土石流問題やコロナ下での経済再生が争点。泉明寺氏は「1年経っても土石流の責任の所在をしっかり受け止めない方に、4年間の市政を任せることができない」と訴え、「私は責任を取るために市長になる。当選したら一番最初に被災された方々に心から謝罪する」と対決姿勢を鮮明にしている。
観光戦略についても「国の政策と現職のブレーンが作った施策は、市民の考えと乖離し、現状に即していない。熱海市にはリゾートマンションなどに越してきた優れたノウハウを持つ人が大勢いる。それを活かしていない」と批判。演説の途中に「これからの市長にふさわしいのはどちらでしょうか?」と問うと聴衆から「みずほ、みずほ」のシュプレヒコールが上がった。
中村光夫後援会長(元静岡県弁護士会会長)は、現市長は土石流災害の責任はありかを考える必要があるとし、「盛り土の現旧所有者はもちろん加害者だが、申請書類が不備だらけであるのに承認したのは現市長。その後、10年余りの長い間、何も手を打たなかった」と指摘。「4期続いた齋藤市政で熱海はガタが来ている。市長が変わらなければ、熱海に未来はない」と支援を呼びかけた。
聴衆の1人は「もし、泉明寺氏が名乗りを上げなければ、今日、現職の無投票当選が決まり、民意を反映するという選挙の根本的な意義を失っていた」と評価。出馬を見送った森田金清氏も「いま熱海市は被災者への真摯で誠実な対応が求められている。明寺氏の勇気ある立候補を讃えたい」と話し、8年ぶりの市長選に期待を寄せた。
(熱海ネット新聞)
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