今宮神社例大祭の神幸行列が宮入りした本殿前で10月19日夜、伝統の御鳳輦神輿の境内引き回しが行われた。「今宮和田奉十絆(ぶじゅうばん)會」の薄井勇会長の合図で、会員が御鳳輦を担いで勢いよく走りだし、周回を重ねた。会員たちは午前、午後に市内の西部地区をくまなく回った神幸行列で体がくたくたになりながらも、気力を振り絞って完全燃焼。この日に備えて3年間培ってきた御鳳輦奉仕の集大成となる10周回の引き回しをやり遂げた。
■平成の30年の歴史にふさわしい、ご神幸行列
薄井会長は拍子木を委ねて運行を託した中山貴博進行部長の労をねぎらった後、全ての人たちに感謝の言葉を述べた。
「私たちはまだ42歳という人生半ばですが、この厄年奉仕を通していろいろなことを学んだ。その経験をこれからの人生に生かしきたい。この1年、家族や職場、地域の方、先輩方、あらゆる皆様にご迷惑をおかけしましたが、それが私たちの力となった。おかげさまで平成最後の御進行、平成の30年の歴史にふさわしい、ご神幸をすることができた。本当にありうがとうございました」
■伊豆山巽剛一會、来宮辰巳會の仲間に感謝
中山進行部長の発声で一本締め、さらに薄井会長の提案で全員でバンザイ三唱すると、女子部員、次年度、今年度の会員、伊豆山神社、来宮神社厄年奉賛会の会員たちと肩を抱き合い、達成感を分かち合った。「よくやった」の声が境内のあちこちから上がり、感極まった薄井会長のほおを涙が伝うと、多くの参拝客が目頭を押さえた。
春の伊豆山神社、夏の来宮神社、秋の今宮神社。季節は変わっても、御鳳輦の絆は強い。清々しい光景-。
(熱海ネット新聞・松本洋二)
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