【コラム】20~30代の女性流出で熱海市「消滅」の危機

 

有識者らでつくる政策発信組織「日本創成会議」の人口減少問題検討分科会(座長・増田寛也元総務相)が8日、ぎょっとする試算結果を発表した。このまま地方から大都市への人口流出が現在のペースで続けば、30年間で20〜30代の女性が半分以下に減る自治体は896市区町村に上り、この中に熱海市も含まれている。

2010年の熱海市の人口3万9611人のうち、20-30代の女性は3241人いた。2040年には市の人口は2万2488人に減り、20-30代の女性は1314人。総人口のわずか5%だ。結婚・出産適齢期の女性が現在の半分以上減ってしまえば、少子化はいっそう加速する。観光が基幹産業の街から色香が漂う女性が姿を消せば、誘客どころじゃない。

こんな例えは何だが、熱海市にはおよそ2600匹のワンちゃんがいる。そのワンコの数より、若い女性が少なくなるわけで考えただけでぞっとする。

「20-30代の女性が大都市より熱海での生活を選ぶまちづくり」。新生熱海丸のスキッパーには、この問題を斬新なアイデアで検討し、すぐさま実行することが望まれる。

(編集主幹・松本洋二)

 

 

【写真】「熱海オンたま」=「まちで買い出し、海辺で楽しむ。ワインとケーキのマリアージュ」

 

ワインごくり

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