伊豆湘南道のルート検討に予算計上 藤曲県議の質問に知事が答弁

熱海市選出の藤曲敬宏県議(自民党改革会議)は3月3日、静岡県議会2月定例会で一般質問に立ち、伊豆湘南道路の実現に向けた県の取り組みを質した。川勝平太知事は「来年度、静岡・神奈川両県はそれぞれ国へ調査費を要望し、協力して本格的なルート検討を行う」と述べた。

藤曲氏は壇上で、まず半世紀にわたる伊豆湘南道路建設計画の経緯を説明し、構想実現の機運が高まってきた今こそ、実現の好機と訴えた。
「この計画は、湘南方面から熱海市を経由して、三島・沼津方面を結ぶ新たな道路構想で、実現すれば神奈川県の西湘バイパスと伊豆縦貫自動車道を結び、観光はもちろん、静岡県の産業や経済など大きな効果をもたらす。
 昭和30年代後半から国による小田原と沼津を結ぶ構想から始まり、平成10年に熱海市を中心に両県をまたぐ4市4町(沼津市、三島市、長泉町、函南町、熱海市=静岡県、湯河原町、真鶴町、小田原市=神奈川県)からなる「伊豆湘南道路建設促進期成同盟会」(会長・齋藤栄熱海市長)が設立され、実現に向けた要望活動を継続して進めてきた。


 しかし、構想から50年以上、国に対して数多くの要望を重ねてきたが、計画は進まなかった。それが東から西へ進む特異なコースをとった一昨年の台風12号で流れが変わった。伊豆半島東海岸から神奈川県西部にかけて大きな被害をもたらし、小田原市の国道135号線では救急車が高波にさらわれかけ、熱海市においても有料道路ビーチラインが大きく波にえぐられ通行不能となり、長期間にわたり機能が麻痺した。
こうした事態を受け、静岡、神奈川の両県は伊豆湘南道路の必要性を改めて認識し、昨年からオブザーバーとして期成同盟会に加わり、関係市町などとともに国への要望活動を繰り返し行うなど、強力な支援体制も整った」

このように流れを説明したあと、藤曲氏は「構想実現の機運が高まってきた今こそ、事業化へ前進させる好機。静岡県も、これまで以上に実現に向けた検討を加速すべきだ」と訴え、伊豆湘南道路の建設実現に向けた県の具体的な取り組みを質した。

川勝平太知事は「近年の台風被害などを受けて、昨年1月に静岡、神奈川両県が主体となって勉強会を立ち上げ、観光、防災、物流、安心安全の視点からの伊豆湘南道路の必要課題をまとめ、国へ要請している」と答え、こう続けた。
「来年度からは、両県が協力し、伊豆湘南道路の本格的なルート検討を行うことを決めている。国に要望活動を続けるとともに、それぞれが調査費用を国に要望している。静岡県としては引き続き、早期実現へ向けた取り組みを強力に進め、新東名、東名、伊豆縦貫道路と統一ネットワークを形成し、首都圏からの観光交流の拡大、地域経済の活性化に努めていく」と述べた。続いて答弁した宮尾総一郎交通基盤部長も「勉強会を局長、課長レベルの協議会に格上げし、来年度から両県一体となって調査を実施する」と話した。
来年度は、国、両県が2800万円ずつ調査費を予算計上する予定で、総工費3000億円が予想される伊豆湘南道路建設の実現へ向けた準備が本格的に始まる。熱海市関連の予定ルートは、函南町の雄大ゴルフセンター近くにインターチェンジを設け、伊豆縦貫自動車道、東名、新東名へ接続する案が検討されている。

藤曲氏は、効果的な観光情報の発信と収集、少子化対策、きめこまかな特別支援教育の実現などについても県に見解、対応を質した。
(熱海ネット新聞)

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