熱海市の来宮神社(雨宮盛克宮司)例大祭(7月14-16日)で「浦安の舞」を奉納する舞姫2人が7月10日、神社本殿で公開稽古を行った。今年度の舞姫は、熱海中2年の柿田茉緒(まお)さんと山田愛恵(まなえ)さん。祭典委員や家族らが見守る中、扇や鈴を手に稽古の成果を披露した。
浦安の舞は、例年4人で舞うが、今年は新型コロナウイルス感染症防止の「密閉・密着・密接」を考慮し、2人で務める。神女神楽保存会の本多勇治会長によれば、デュオ(2人)での浦安の舞奉は同神社では過去に例がないという。指導に当たった巫女長の湯田実咲さんは「相手との距離感をつかむのが難しかったが、2人は同級生で呼吸がぴったり。仕上がりは上々です」と高評価。舞姫2人は「本番ではもっと上に行きたい。息のあった舞いを披露します」と口をそろえた。公開稽古には、前年度に奉納した飯山陽南乃さん、鈴木彩華さん、徳用千羽哉さん、渡邉葉音さんが駆けつけ、「新しい生活様式」で舞う2人を激励した。
6月上旬から続けてきた稽古では、感染予防のためマスクを着用してきたが、例大祭では通常のスタイルで舞い、15日の例大祭神事、16日の神幸祭、還幸祭で「浦安の舞」を奉納する。13日の最終稽古では十二単に身を包み、本番に備える。
(熱海ネット新聞)
■浦安の舞 昭和15年(1940)の皇紀2600年奉祝会に際し、当時宮内省楽部楽長だった多忠朝(おおのただとも)によって新作された神楽舞。4人舞で前半が扇舞、後半が鈴舞。「うら」は心を指す古語。「うらやす」で心中の平穏を表す語とされ、平和を祈る。
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